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「デザイン リサーチ」=世界のトップ企業が注目する「デザイン思考」に基づく調査法

デザイン思考の基本的な3つの能力「洞察」「観察」「共感」については以前の記事で説明させていただきました。

この基本的な能力の「洞察」「観察」をまとめて「デザインリサーチ」と呼ぶことがあります。
今回はこの「デザイン リサーチ」について詳しく紹介します。

リサーチとは、調査対象者が何をしているのかまたはどのようにしているのかなど、英語に置き換えると「What」や「How」を中心に情報を集めます。これが一般的な定量的なリサーチです。

一方、「デザインリサーチ」は「Why」を理解するための調査手法なります。
以前にも紹介しましたが、定量的なリサーチからは得難い情報を得るために、人間の行動観察を中心に調査を行います。
なので、デザインリサーチはフィールドワークが中心となります。

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「デザインリサーチ」のプロセスは、

① 市場調査 or 問題背景確認
② センス メイキング
③ コンセプトづくり

センス メイキングとは得られた情報に意味づけをする(データの解釈の仕方を共有する)作業のことで、チームで作業する以上、次のプロセスにあたるコンセプトづくりでブレを少なくすることに繋がり、重要な過程です。
一般的な調査にはないプロセスになります。

市場調査や問題の背景を調査も基本的に現地調査、いわゆるフィールドワークが中心となります。
リサーチャーは現地に何ヶ月もの時間をかけて生活をし、そのなかから得られるデータをまとめます。
一般的な調査との違いは、データ量を重視せずに質の高いデータを集めることです。

実際に現地で長い期間、調査対象者の付近で生活をするので、少量のデータでも十分なのです。

第1のプロセスで集められたデータからそのデータに意味づけ(なぜを確認する作業)を行います。これがセンス メーキングです。
このプロセスによって今回扱っている問題への深い洞察を得ることができます。

デザインリサーチの4つの特徴

「サイレントニーズ」の著者、ヤン・チャップチェイス氏の事例を紹介します。

発展途上国の貧困層向けの金融サービスをデザインするとします。
そのためには貧困層にいるひとがどのような人でどのような生活をしているのかを知る必要があります。

実際に預貯金はどのくらいあるのか、ボーナスはどのくらいか、賄賂にいくらかかっているのか、麻薬などの密輸はどのくらいの頻度で必要になってしまうのかなどきわどい質問をする必要があります。

このようなデータは統計では確認することができず、フィールドワークが必要となります。
フィールドワークから得られたその地域(問題)の文脈を理解することで、マスデータもミクロなデータの意味も確認することができます。

デザイン リサーチの特徴を整理すると、

「Whyを確認する」

「フィールドワークを中心に調査する」

「調査対象は少数でかまわない」

「得られたデータに意味づけをする」

という4つです。

最低限、この4つを覚えていればデザインリサーチをすることは可能となります。

 

『サイレント・ニーズ──ありふれた日常に潜む巨大なビジネスチャンスを探る』

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