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経営におけるデザイン クリエイティブ

なぜいま「デザイン経営」なのか

その理由はいくつかあるが、まず第一に考えられるのは、価値のパラダイムシフト(価値の変化)です。

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人が求める価値は、物質的なモノから心へと

人はモノ本来の価格を超えたところにある物語(体験的・心理的)な価値を求めています。
顧客戦略からファン作り戦略(ブランド戦略)へと移行していることも、デザインが必要な理由といえます。

ファンは価格に左右されることなく消費活動を行い、ブランドがもつ「世界観」との繋がりを持ちます。
いわゆるファンを育む、ファンとの絆をつくる、ブランディング活動です。

Apple(アップル)のスティーブ・ジョブズは、デザイン思考(デザインシンキング)と経営の視点で、つまりデザイン マネジメントを導入して市場ポジショニングを確立し、Apple(アップル)独自の世界観でファンを増やしてきました。

デザイン マネジメントの視点から「デザイナー」の役割は、経営者の参謀として、世界観の創出、価値創造を実現する存在です。
まず企業資産(ブランド資産)の分析と現状把握、それらが活きる「市場ポジション」を目利きする。
次に、デザイン・プロセス(デザイン思考・デザインシンキング)を通じて独自の世界観と価値を創り出す。
その結果、企業ブランドに「ファン」が生まれる。
デザイナーはクリエイターであると同時に経営戦略に密接に関係があるコンサルタントやマーケターでもあるのです。

では、デザイン経営戦略における「経営者」の役割とは、「企業の未来」と「企業の永続」を描く(デザインする)ことです。

「未来に続く」というのは大切なことで、いくら魅力的なビジョンを描いてみても、その価値が短期間でなくなってしまうのでは意味がありません。

より本質的で未来を見据えたビジョンを描くことが、経営者に求められる役割なのです。

もう一つの経営者の大きな役割は、描いたビジョン(グランドデザイン)を社内に浸透させることです。
ブランディングには社員全員の意思が統一されていることがアプトプットとして表現(発信)することが重要です。

実際、デザイン経営が浸透している企業は、経営ビジョンが社内の隅々まで行き渡っています。

このような経営者の優れたビジョンがあってデザイナーはより活かされます。
デザイナーはビジョンや経営の課題をインプットして、市場のニーズを踏まえながら経営者と共に戦略を組み立てる。
デザイン経営活動では、経営者とデザイナーの両者は決してどちらが偉いというヒエラルキーはなく対等な関係であることが重要です。

デザインを経営に活用する時代

多種多様価値感が存在するこの時代、経営者が「良い経営」を行うためには、言語化できない「感覚」をデザイン(可視化)するコミュニケーション手段があり、顧客と最も近い立場にいるデザイナーの存在が不可欠です。
かつては論理性がないと経営者とデザイナーは水と油のような存在でしたが、時代の価値のパラダイム(価値の変化)により、デザインを経営に活用する時代がすでに始まっているのです。

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共感を創造する企業だけが生き残る

ビジネスを取り巻く環境は、ものすごいスピードで変化しています。
それに伴い企業や組織の価値観も変わり、 経済合理性を最優先とした経営が良しとされてきた時代は終焉し、
地球規模生物多様性の視野で課題を解決する社会性や、文化性を同時に満たした企業だけが、共感(価値)を創造していくのです。

人々が魅力を感じる未来を構想し、形にする方法論であるデザインの力を経営に活用することで、
共感される企業や組織のビジョンを生み出し、そのビジョンのもとにリアリティある企業活動を創造していきます。
人々に支持(共感)されることで、企業は持続的に成長することができ、チャレンジ意欲の向上、社員のモチベーションも高まって、新しい未来を切り拓いていくのです。

 

未来企業は共に夢を見る -コア・バリュー経営   著者:石塚 しのぶ

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