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「経営体制からみる、個人の感性が組織の命運を左右する」

時代に沿った価値を社会はクリエイトし続けなければ淘汰されていく。これが資本主義社会のルールとして定着されています。

私たち日本人はまさに新しいものをデザインし、世に生み出していかなければ生き残れない人種に近いのかもしれません。

デザインにも必要な感性と経営の重要性を今一度よく見つめ直してみます。

 

・企業の先行き

集団の中にいるとどうしても個が埋没してしまう傾向にあると言います。確かにその通りです。特に日本は戦後からの社会的変化があったにしても戦前の風習としては集団教育、軍国社会のようなものです。昔のやり方に従うと集団での生きる知恵は身に付きますが、古い慣習からの脱却は困難になります。

新しい考えや風変わりな行動をとると冷めた目で見られることは多いでしょう。空気を読むことは周りに迷惑をかけないで済む手っ取り早い方法ですが、それも横行すると問題から目を背けるだけの結果になります。

問題を放置、あるいは先延ばしにしておくことは会社の将来的負債へ投資しているようなものです。そういった一つ一つの小さな問題を放置することは負債への投資信託そのものです。

会社の経営に携わる、あるいは直接関係がなくとも組織をよりよい行動に持っていくようなアイデアはできれば実現させたいものです。

時には感性に従った斬新なアイデアも重要な問題解決の糸口になります。

 

・自分の個性を見つめ直し、感性を磨く

何のために日本は新卒採用をしているのでしょうか。日本のこの大量採用のシステムは世界で見るととても稀なのです。

組織に新しい風を入れたい、世代交代に備えて若い芽を育てていきたい。という思いもあるでしょう。

個々人の個性を大切にしなければ、イエスマンの大量生産になりかねません。

日本の未来が、政治に無関心な若者が増えてしまうのではないかと問題視されています。

集団化して教育するシステムをデザインした最初の人は画期的でしょう。けれども、それが現在の日本に必ずしも沿っているとは限りません。ピラミッド型の組織は中世のヨーロッパの軍組織を手本にしたものです。

今の時代は革新時代に突入しています。人を中心に組織をリデザインし、新しいシステムを創出させることが急務となっています。

 

・感性に沿ったデザイン

自分の感性をどう思うでしょうか。何色が好きか、こういった形状のものが好きだ、こういう人が好きだ。など色々好みはあると思います。

経営に関しては、最近ではピラミッド型組織のデザインは見直されつつあるようです。組織運営を行う上でトップダウン方式では若手の思考力が低下し、指示待ち人間が増えてしまう恐れがあるからです。けれども急にこのルールを破っては、内部は混乱します。また、既得権を放棄することは長年その組織に勤めている方や高齢の方にとってはリスクしかないですから。

こういった経営体制も変えて、より良いものを創出できるのであれば、個々人の意見が通りやすい風通しのよい組織をデザインすることが重要なポイントとなるでしょう。

個人の感性は時に市場のニーズにほぼマッチしていることがあります。小さな集団の中ではその感性は価値を見出さないものとして不当な評価を得ているかもしれません。ですが、時として時代の流れを変えるような価値観である可能性は大いにあり得ます。

 

・ニーズと感性の合致が組織の行く末を左右する

最後に市場との合致についてお話ししました。人の感性ってなかなかに面白く、かつ先の読めないものです。専門的な知識を要する法人対法人の営業は別のお話になるかもしれませんが、エンドユーザー向けの営業職では普通の人の感性は特に重宝されます。買い手はプロではなく、普通の一般人ですから。

個人の感性は時に組織の命運を握るものです。

新時代に向けて「経営」と「感性」の強い結びつきを、デザイン マネジメント専門ブログではさらに深く掘り下げていきたいと思います。

 

 

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