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パリジェンヌに学ぶ、一流であることの心構えとは?
「時間の価値を知っている。パリはなぜシックであるか?」
どこか品があり、常に世界中の人を魅了し続けている憧れの街。反面、気取っているようにも見える。お高くとまっているようにも見える。そんな印象をもたれてしまうことがよくあるパリジェンヌですが、フランスの中でもパリという場所は少し特別なところのようです。
理由は色々あるのですが、それは洗練されたモダンな建築物であったり、ファッションであったり、はたまた生活習慣であったり、心が豊かであるための生活がパリにはあるのです。
そしてパリジェンヌはそんな都市を含めフランス人であることに誇りを持っています。 今回はパリの魅力について考察していきましょう。
・パリの文化
フランスの歴史の中で最も知られているのはフランス革命ではないしょうか。今日の政治制度の基盤を作ったのはフランスやイギリスなのです。 この時点で絶対王政が崩れたわけですが、人間としての権利・価値に平等性を求めた最も大きな革命です。
歴史については戦勝国としてのイメージが強いのですが、生活をベースに見ると今では考えられないようなこともたくさんあります。
例えば今は女性のオシャレアイテムの一つとなっているハイヒール。何故かかと部分が高くなっているのかご存知でしょうか。当時ハイヒールを履く理由としては道端の汚物を避けるためです。ちょっと想像しにくいでしょうが、当時はトイレという概念はありませんでした。
建物も日本のような平屋ではなく縦に長いアパートメントです。当時のフランスでは窓の外に汚物を捨てる習慣があったのです。シックとは無縁ですね。
なんだかオシャレやシックには程遠いと感じますがそんなものです。 パリといえばセーヌ川やエッフェル塔など自然を生かしつつも主張しすぎない建築物が多くあります。ナチス・ドイツに壊滅されずに良かったと、この美しい街並みを見ると誰でもそう思うでしょう。
そんな生活様式と街並みの美しさとはどうも比例しないようです。
・あえて利便性を追求しない
利便性を追求すると、シックとはいきません。シンプルでも洗練された美があると印象付けるパリには利便性はないに等しいでしょう。
夜になれば街灯がつきますが、日本でいう東京だと眠らない街と言われていますね。小さな街にものと人が密集しています。けれどもパリの場合は24時間空いているコンビニやスーパーもありませんし、家でスナック菓子を、音を立てながら食べるという習慣も基本的にはないのです。
質素である作りを生かしたあまり色を取り入れない建築物にはよく花が飾られています。 白をベースにした背景や石畳に抜群にマッチしていますね。便利になるほど複雑な構造になりますが、そういったものをあえて省いているのかもしれません。
・生きていく上での考え方や価値観
「なぜフランス人は10着しか服を持たないのか?」という習慣を綴った書籍がベストセラーになりましたね。
この本の中にはパリ人がいかにシックで質の高い生活を心がけていることが書かれています。
中でも驚いたのは食と睡眠に関するこだわりです。パリでは1回の食事がとても豪華なのです。テレビをつけて食べるという習慣もなく、会話を楽しみながら目の前の食事に集中するのです。1回の食事に心身ともに満足しているからこそ、スナック菓子を食べるという発想はないのでしょう。
また、睡眠の質を上げるためにシルクのパジャマを選ぶというこだわりもあります。朝起きるのもとても早いのですが、早起きの分、豊かな朝食の時間を取ることができます。
刹那的に日々忙しく過ごして生きている傾向にある日本人と異なり、生活の中で自分の満足のためにどう時間を使うか常に考えられているようです。
・日頃から満足を追求している
どんなに些細なことであっても構いません。
生きていく上でどのような空間に包まれていることが自分にとって居心地がいいか。
最高に心地よいライフスタイルとはどのようなものか、それらを日常習慣の中に理想を落とし込む。自分の心が豊かであれば表面にそれは溢れ出てきます。
シックかつモダン、それを誇りに思っている、そしてそんな生活を習慣的に続けている。パリはそんな人たちが作った最高に誇りに満ちた街なのです。
- 2017年 10月 28日
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